玄奘三蔵院ご開扉 西国薬師 第1番 薬師寺

西国四十九薬師霊場巡礼、これまで昆陽寺花山院四天王寺興福寺久米寺浄瑠璃寺と、
すでに6ヶ寺を回ってようやく第一番札所の薬師寺にやってきました。

興楽門

薬師寺 興楽門1


近鉄西ノ京駅からの最寄りの門はこちらになります。

薬師寺に着いて初めて気づいたのですが・・・

薬師寺 興楽門2


9月16日から11月30日まで玄奘三蔵院伽藍と大唐西域壁画が公開中で
それが目的の一つだったのですが、5日は偶然にも玄奘三蔵のご縁日だったとは。

拝観券をいただく時、「ちょうど今玄奘三蔵院で法要をやっています、急いでください」
と言われたのですが・・・

薬師寺 玄奘三蔵院1


664年2月5日に玄奘三蔵法師は亡くなり、毎月5日の13時から法要が行われている
そうなのですが、残念・・・多くの人が出てきて、ちょうど終わったところのようでした。

薬師寺 玄奘三蔵院2


玄奘塔

薬師寺 玄奘三蔵院3


「不東」の扁額がかかっています。
この扁額は薬師寺元管主・高田好胤師によるものです。

堂内には、右手に筆を、左手には貝葉(ばいよう・インドのお経)を手にして、
お経の翻訳に勤しむ玄奘三蔵の御像が祀られています。

薬師寺 玄奘三蔵院4


浅学のもぐままは、以前から玄奘三蔵の「不東」とはどういう意味なのか、
言葉としてなんだか変な感じ・・・って思っていたのですが、
玄奘は天竺(インド)へと、仏跡の巡礼と仏教の研究のため密出国、
陸路、灼熱の砂漠や険しい山脈など苦難の旅となり、くじけそうになりながらも、
「天竺に至るまでは一歩も東には帰るまい」と心に誓ったのでした。
その不屈の精神を「不東」というのですね。

玄奘は帰国後、持ち帰った経典の翻訳に人生を捧げ、従来の誤りを正し、
法相宗の開祖となりました。
薬師寺は興福寺と共に法相宗の大本山です。

昭和17年(1942)南京に駐屯していた日本軍が玄奘三蔵の頭骨を発見しました。
日本で奉安されたのが、さいたま市岩槻区の慈恩寺(ブログ記事)で、
昭和56年(1981)薬師寺にも分骨され、平成3年(1991)玄奘三蔵院伽藍が
建立されました。

玄奘塔北側の大唐西域壁画殿には、平山郁夫画伯による、玄奘の旅をたどる
「大唐西域壁画」。
シルクロードの風景は朝から夕に移ろい、ラピスラズリの群青色の天井には
太陽、月、星が描かれています。
壁画殿のご本尊とされるのが「西方浄土須弥山(しゅみせん)」。
雪を頂いた険しい山々・・・これはヒマラヤ山脈なのでは?と思ったら
やはりモデルはそうで、西方浄土にはこのような霊峰がそびえたつのでしょうか。
玄奘三蔵院伽藍のご開扉の日に薬師寺に訪れると、
玄奘三蔵とともにシルクロードの旅を体験できるのです(*^^*)

ご開扉の時にだけいただける御朱印です。

薬師寺 玄奘三蔵院 御朱印


以前からこの玄奘の御朱印がとっても欲しかったのですが(^^)
玄奘三蔵院伽藍の出口付近にひっそりと置いてあるだけなので、
うっかり見逃してしまいそうでした(^^;

薬師寺は天武天皇により発願(680)、持統天皇が本尊開眼し(697)、飛鳥の藤原京に
堂宇が完成、その後、平城遷都に伴いこの地に移されました。

薬師寺が、江戸時代後期仮再建の金堂、講堂、創建当時の東塔のみであったものを、
1960年代以降、高田好胤師が中心となり、写経勧進による白鳳伽藍復興事業が
進められました。
1976年に金堂が、西塔(1981)、中門、回廊の一部、大講堂(2003)などが再建成りました。
だからどのお堂もとても新しいのですね。

2017年5月に完成した食堂(じきどう)。

薬師寺 食堂


ちょうど特別公開中でした。

薬師寺 食堂2


2時から3時まで法話があるとのことで、ちょうどその頃食堂を参拝したのですが、
用意された座席はほぼ満員で、般若心経が一斉に唱えられているところでした。
実はもうひとつ訪れたいお寺があるので、般若心経だけご一緒し、
その場を失礼しました。

大講堂

薬師寺 大講堂


大きい!
正面は41メートルもあるそうです。
本尊は弥勒三尊像(白鳳時代・重文)。
御朱印所はこちらにあります。

西国薬師第一番札所の御朱印と、今まで探していた納め札を
(札所のお寺ならどこでも置いていたのかもしれませんが(苦笑))
いただきました。

薬師寺 西国薬師 御朱印


それから、玄奘三蔵院の御朱印ですが・・・

薬師寺玄奘三蔵御朱印 唐招提寺鑑真御影


御朱印帳に貼ってみたら、玄奘三蔵と唐招提寺の鑑真和上がちょうど対になって
いい感じです(*´ω`)
隣り合うふたつのお寺に平山郁夫と東山魁夷の絵が奉献されているというのも
この地が特別な場所に感じられます(*^_^*)

東回廊

薬師寺 東回廊


「凍れる音楽」と表現される白鳳時代の国宝・東塔は平成21年から解体修理に入っており
平成32年6月頃に修理が完了する予定だそうです。

東院堂

薬師寺 東院堂


建物は鎌倉時代の国宝で、堂内に白鳳時代の国宝・聖観世音菩薩が
お祀りされていて、お堂に上がってお参りすることができます。

中門

薬師寺 中門


二天王像

薬師寺 中門 二天王像1 薬師寺 中門 二天王像2


中門から金堂を望む。

薬師寺 中門から金堂


西塔

薬師寺 西塔


享禄元年(1528)に戦災で焼失、昭和56年(1981)創建当初の白鳳様式で
復興されました。

金堂

薬師寺 金堂


壮観ですね!
1976年の再建、白鳳時代の国宝・薬師三尊像が薬師寺のご本尊です。
納め札を納めて、お参りすることができました。

さて、西ノ京を離れて、もうひとつお寺を参拝いたしますよ(^^)/


(11月5日参拝)


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この世に表した極楽世界 西国薬師 第37番 浄瑠璃寺

夏休みで横浜から関西に車で戻ってきました。
最近テレビのお寺番組で「浄瑠璃寺」(じょうるりじ)を何度か見て、
もぐぱぱが、ちょっと行きにくいところだから車で行きたい、とのことで
浄瑠璃寺にやってきました。

浄瑠璃寺1


「えーっと、浄瑠璃寺って、奈良だっけ、京都だっけ?」
「ここは京都になるんだよな。」

そうでした、ここは京都府木津川市加茂町で、京都府南部の南山城(みなみやましろ)、
そして浄瑠璃寺のあるあたりは当尾(とうの)の里と呼ばれています。

しかし、山ひとつ越えると奈良県で、東大寺からも近く、
南都の僧侶は都の喧騒を避けて修行に打ち込むため、この地を訪れたといいます。
ですから当尾は南山城といっても南都の影響を受けた独特の土地なのでしょう。

JR奈良駅、近鉄奈良駅から浄瑠璃寺へ「奈良交通」の急行バスが1日6本出ており、
また浄瑠璃寺から岩船寺(がんせんじ)へも、1時間に1本ある
木津川市コミュニティバスを利用することができます。
木津川市観光ガイド お勧めルート
浄瑠璃寺・岩船寺・石仏めぐりに便利な木津川市コミュニティバス 一日フリー乗車券

まあ、大阪からでも公共交通機関ではちょっと時間はかかるものの、
不便というほどでもなさそうですね(*^_^*)

さて、駐車場に車を止めて、浄瑠璃寺境内へと参ります。

参道

浄瑠璃寺2


参道はハギの道になっていて、ちらほら咲いていました。

浄瑠璃寺3


山門

浄瑠璃寺4


山門を入るとまず鐘楼があります。

浄瑠璃寺 鐘楼


この鐘は撞けません。

三重塔(国宝)

浄瑠璃寺5


三重塔がある方向が東になります。

境内図

浄瑠璃寺 地図


この図では北と南が逆になっているのですが、池を中心に、三重塔のある東が
東方浄土(浄瑠璃浄土)、
西の本堂には九体の阿弥陀仏が祀られる西方浄土(極楽浄土)というふうに、
極楽世界をこの世に表したものとなっています。
北には潅頂堂(かんじょうどう)という、南向きの大日如来を祀るお堂があります。

宝池

浄瑠璃寺6


興福寺の恵信(えしん)という僧侶が掘った湧水の池。
梵字の阿字の形になっています。
本堂前と三重塔の前に2基の石灯籠があります。
南北朝時代の重要文化財で、それぞれ、三重塔に祀られている薬師仏、
本堂の阿弥陀仏のお燈明になっています。

本堂(西方九体阿弥陀堂)(国宝)

浄瑠璃寺 本堂


拝観受付で拝観料を納め、御朱印もお願いしました。

御朱印帳も頒布されていますが、オリジナルではないようです。

浄瑠璃寺 御朱印帳


西国四十九薬師霊場の御朱印をいただきました。

浄瑠璃寺 西国薬師 御朱印


受付の前の寺ねこ三態。(四態?(笑))

浄瑠璃寺 寺ねこ1



浄瑠璃寺 寺ねこ2



浄瑠璃寺 寺ねこ3


西方九体阿弥陀如来像(国宝)

浄瑠璃寺7


本堂内は撮影禁止なので、これは浄瑠璃寺に貼ってあったカレンダーか何かの
写真です(苦笑)。
小田原山浄瑠璃寺は九体寺(くたいじ)とも呼ばれます。
本堂内はあまり広くなく、というのは、柱により、1体の仏様に1間が割り当てられていて、
つまり、お厨子が9つ並んでいるようなイメージなんだそうで、
本来は外からそれぞれのお厨子にいらっしゃる阿弥陀様を拝むように建物が
建てられた、ということのようです。

「九品往生」に基づく9体の九品仏(くほんぶつ)。中尊は大きめになっています。
九品とはランク分けみたいなもので、上品(じょうひん)や下品(げひん)の語源とされ、
上・中・下で、下品下生(げぼんげしょう)から上品上生(じょうぼんじょうしょう)まで、
9つの往生の段階があるということです。

中尊は丈六像で来迎印(下生印)、他は半丈六像で定印(上生印)を結び、
中尊以外はほぼ同じようなお姿ですが、半眼を開いていたり、眼を閉じていたり、
頭の形がちょっと違うような・・・作者も違うのかな、というような印象の
仏様でした。

よほど行いが正しく、信仰の篤い人でないと上品上生にはならないのでしょうけれど、
どんなランクでもそれなりに阿弥陀さまが導いてくださる、と安心して
よいのでしょうか(´~`ヾ)

九体阿弥陀堂のある寺院は平安時代に京都を中心に30以上あったそうですが、
現在はここのみで、また東京都世田谷区にある九品仏・浄真寺には江戸期の
木造仏が残されています。

ところで拝観中、背後からお経みたいなのが聞こえるのです。
わーんわーんわーん、というのか、ぶつぶつぶつ、というのか。
遠くからのような、近いような・・・。
何だろうと振り返ると、お堂の中に大きなスズメバチが入ってきていて、
格子からどうにか出ようと苦闘しているところでした。
わぁ~ヾ(・ω・`;)ノ

それから、みうらじゅんさんが「心の恋人」と言っている、秘仏・吉祥天像は
本来は本堂内のお厨子の中にいらっしゃるのですが、
不動明王三尊像とともに、現在あべのハルカス美術館で行われている
「西大寺展」(HP)に出陳され、まだお戻りになっていない、ということでした。
西大寺展は、もぐままは東京展(ブログ記事)で拝見しました。

本堂を出て、池を巡り、東の三重塔(国宝)に行ってみます。

浄瑠璃寺 三重塔2


平安末期に京都の一条大宮から移築されたものです。
塔内には秘仏の薬師如来が安置されています。
薬師如来は創建当時(1047)のご本尊で、その浄土である浄瑠璃世界が
寺名の由来となっています。
このお薬師さんが西国四十九薬師霊場の第三十七番札所の札所本尊になります。

そして、こちらから本堂を眺めてみます。

浄瑠璃寺8


こちらが此岸(しがん)であちらが彼岸(ひがん)です。
この世からあの世を見ていることになるのでしょうか。
とても穏やかな眺めですよね。

さて、三重塔の薬師如来と本堂の吉祥天、潅頂堂の大日如来はいずれも秘仏ということで、
それぞれに特別のご開扉日が決まっています。

薬師如来:毎月8日、彼岸の中日(1月のみ1、2、3日と8、9、10日)(好天に限る)
吉祥天:1月1日~1月15日、3月21日~5月20日、10月1日~11月30日
大日如来:1月8、9、10日

ということで、3体の秘仏を一度に見られる日は1月8日です。

参道を戻ります。

当尾の無人の百均のお店です(*^_^*)

浄瑠璃寺 参道 無人販売


ところで、今回からカメラが変わりました。
お気に入りだった超コンパクトミラーレス一眼・オリンパスQ10が酷使の末、
いよいよ不具合が出てきてしまいました。
「風景モード」のグリーンの発色が大好きだったのですが。
ただ、レンズの交換が面倒で、ズームレンズでもたいした望遠の効果が得られない、
ピントが合うのが遅く、シャッターチャンスを逃がす、など残念なこともありました。
新しいカメラはカシオのコンデジ、ハイスピードエクシリム、EX-ZR3200です。(HP)
撮影した画像をスマホに送れるので、写真をSNSでシェアするのにとても便利になりました。
今回の写真はたいてい「緑をあざやかに」モードなのですがどうでしょうか。
シャープネス、彩度、コントラストなんかが強めで、くっきりパッキリなかんじですかね。
これから試行錯誤していきたいです。


  


(8月18日参拝)


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Author:もぐまま
大阪市出身、横浜市在住。しがない主婦が寺社巡礼に目覚める。人生のたそがれを感じる今日この頃、幕末歴女のもぐ娘や鉄分多めのもぐぱぱを道連れに、あの世とこの世の狭間を旅します(笑)。
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