三十三所観音巡りの山道 西国薬師 第24番 神積寺

大阪市内から車で、西国四十九薬師霊場・第二十四番札所の妙徳山神積寺(じんしゃくじ)に
やってきました。

神積寺 山門


人影もない(!)静かなところです。

白くて、古くて、長い塀伝いに参道を歩くのですが・・・

神積寺 参道


どこにお寺の本堂があるのでしょう(・ω・。≡。・ω・)

塀の切れるところに、あったあった、立派な門。

神積寺 悟真院唐門


えーっと、江戸時代中期の悟真院唐門となっています。

入らせていただきます。

神積寺 悟真院 境内


え?

がらんとしてて、なんか、本堂みたいなの、ないんですけど( ゚Д゚)

左手のお堂にいらっしゃるのは「ふれ愛観音」さま。
よくわからないけど、とりあえずお参り(汗)。

神積寺 悟真院 ふれ愛観音


******

「ふれ愛観音」さまってヒットの兆しなのかな。
あちこちで増殖中のような気がします(^^;)

鎌倉長谷寺、京都清水寺の「ふれ愛観音」

鎌倉 長谷寺 ふれ愛観音 京都 清水寺 ふれ愛観音


バージョン違い?
秩父三十四観音・第十二番札所 野坂寺の「ふれあい観音」

野坂寺 ふれあい観音


こちらは「ふれあい観音」?
いずれもおさわりOKな観音さまね。

(追記)

長谷寺、清水寺などのふれ愛観音は、仏師で愛宕念仏寺の住職であった西村公朝氏の
手によるものだそうです。

そうだ 京都、行こう。
ふれ愛観音

テレビ局から、目の不自由な女性が国宝の仏像に触れる場面を撮りたいのだが、どこの寺も許可してくれないーと公朝さんに相談が。(・・・)公朝さんは、触れられる仏像の制作を思い立ち、1991年に1年がかりで完成させた。原型像から鋳造され、現在は北海道から九州までおよそ60カ所で祀られているという。



******

と・・・脱線しましたが、寺務所のような建物があり、御用の方はお向かいの
本寿院にお越しくださいとのこと。

神積寺 悟真院 寺務所


本寿院の入り口にはかわいらしい水琴窟があり・・・

神積寺 本寿院 水琴窟


水を流し込むと、竹筒を通して美しい音を聞くことができました。

奥に入ってみると、ご住職でしょうか、お寺の方でしょうか、お庭のお手入れをなさっており
(ここに来て、やっと人に会いました!)
「今から向こうに参りますから」。

先ほどの寺務所で、「神積寺は参道の突き当りですよ」と。
こちらの悟真院も本寿院も神積寺の塔頭なのでしょう。
札所の寺院の本堂がなくなってる!なんて、とんだ勘違いで失礼を致しました(^^;)

神積寺の納経はこの寺務所で合っていて、お参りの前に御朱印をいただきました。

神積寺 御朱印


お薬師さんなので「医王殿」です。

弁財天がお祀りされた池を抜けると・・・

神積寺 弁財天社


小高い丘のようになっており・・・

神積寺 長生き地蔵1


長生き地蔵というお地蔵さんがお祀りされています。

神積寺 長生き地蔵2


石段を上がると・・・

神積寺 本堂


広々とした境内に本堂です。

右手には立派な鐘楼があります。

神積寺 鐘楼1


「出鐘」はよろしくないので、お参りの前に、鐘がつけるかどうかチェックです。

入れそうです。

神積寺 鐘楼2


鬼追式のポスター。

神積寺 鐘楼4


成人の日に行われる追儺式です。
本尊の薬師如来が山ノ神に姿を変え、お供に赤鬼(日光菩薩)、青鬼(月光菩薩)を従えて、
松明を振りかざし、燃え終わった松明を空中に投げ上げ、参拝者は松明を奪い合うそうです。

鐘はつけます!

神積寺 鐘楼3


「絶対に連打しないでください。」
わっかりました~(^^)/

神積寺 鐘楼6


下層が末広がりになった鐘楼を袴腰(はかまごし)鐘楼というそうですが、
鐘が高い位置についていて、下からの眺めにぐっときます!

「南無本尊薬師如来」

神積寺 鐘楼5


ゴーン!

本堂です。

神積寺 本堂


神積寺は、比叡山延暦寺の慈恵大師良源の弟子・慶芳(けいほう)上人が巡錫の折、
この地に薬師如来をお祀りするよう文殊菩薩から告げられ、一条天皇の勅願により
正暦2年(991)に開かれたと伝わります。
一時は七堂伽藍と五十二院を持つ大寺となり、書写山、法華山と並び、播磨六山に数え
られました。

ご本尊の木造薬師如来坐像は藤原時代のもので国の重要文化財、
慶芳上人の作と伝わります。
お厨子は閉まっていましたが、勅封の秘仏として60年に1度、勅使によりご開扉されてきた
ということです。

脇侍に、文殊菩薩、毘沙門天、日光・月光菩薩、十二神将が祀られ、文殊菩薩は
「田原の文殊さん」と慕われているそうです。
山号の「妙徳」は文殊の異名なのだとか。

その裏山の妙徳山は、西国三十三所観音巡りの道となっており・・・

神積寺 西国三十三所石仏1


行ってみましょう。

神積寺 西国三十三所石仏2


それが、石仏のお顔がなかったり、挿げ替えられているものもあり・・・

神積寺 西国三十三所石仏3


これらは明治の廃仏毀釈の荒波を乗り越えてきた仏様がたなんでしょうね。

いくつかは新調されておりました。

神積寺 西国三十三所石仏6



神積寺 西国三十三所石仏5


草木の生い茂るうっそうとした山道であり、もぐぱぱも一緒だからよかったのですが、
一人で行ったらヤバそうなところですわ(^^;)

神積寺 西国三十三所石仏4


ちょっとした運動になりました^^

神積寺 妙徳山古墳


画像ではわかりにくいのですが、妙徳山古墳です。
古墳時代後期、7世紀頃のものと思われる円墳で、直径20メートル、高さ3メートル、
石室が納められていましたが早くに盗掘され、遺物はなくなっています。

神積寺の南西約1キロのところに民俗学者の柳田国男の生家があります。


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聖武天皇勅願所 西国薬師 第17番 国分寺

日本一長いアーケード商店街として有名な大阪・天神橋筋商店街。
その商店街の北端にあたるのが天神橋筋六丁目で、ほど近いところに
西国四十九薬師霊場の第十七番札所・護国山 国分寺(こくぶんじ)はあります。
地元では長柄(ながら)国分寺と呼ばれています。

長柄国分寺2


2016年の真田丸ブームで、大阪の土地を見て回ったり、改めて生まれ育った大阪のことを
学んだのですが、大阪城のある上町台地の北側は湿地になっていて
北の守りとなっている、と聞いたと思ったのですが、国分寺の寺伝によると、
斉明天皇の頃(655年)先帝の孝徳天皇の菩提を祈るために建立された長柄寺が
起源ということです。
長柄と呼ばれてきたこのあたりは淀川と旧淀川(大川)に囲まれた土地で、
そんな古い時代に人が住めたのかなぁ、と思ったのですが、天満砂州と呼ばれる
川の沖積作用でできた砂地が広がっていたようです。
「雉も鳴かずば撃たれまい」という諺がありますが、古代の長柄橋の悲しい
人柱伝説から来たものだというのも初めて知りました。

入口となっているところに、「聖武天皇勅願所」「真言宗国分寺」とあります。

長柄国分寺1


天平13年(741)聖武天皇の国分寺創建の発願により、長柄寺は摂津之国国分寺と
なりましたが、大阪夏の陣、明治の廃仏毀釈や室戸台風、大阪大空襲などで、
荒廃、縮小を繰り返し、昭和22年(1947)に真言宗国分寺派本山となりました。

長柄国分寺は「摂津八十八ヶ所」「近畿三十六不動尊」「おおさか十三佛」
「西国四十九薬師」の札所です。

長柄国分寺3


入口を入ったところに厄除水かけ不動尊。

長柄国分寺 水かけ不動


外から見えた鐘楼がつけるのかどうか気になったので・・・

長柄国分寺 鐘楼


鐘をつく場合は参拝前につくべきで(入り鐘)、参拝後につくと出鐘といい
祈願した意味がなくなってしまうそうなので、最近は気を付けています。

鐘の下にあるお堂、気になって見てみると、天六ガス爆発慰霊堂となっていて、
昭和45年(1970)4月8日夕刻に起こったガス爆発事故での死者79名を
慰霊するお堂となっていました。
少し悲しそうな表情のお地蔵さまが祀られ、納骨堂のようになっていました。
ああ・・・もぐままはまだ子供でしたが忘れられない大事故です。
地下鉄谷町線天神橋筋六丁目駅工事現場で起きた悲惨なガス爆発事故で、
2時間前に祖父と祖母が現場を通り、いつものことなら父が勤務先から帰宅する
途中で現場を通るはずが、残業をしていて巻き込まれるのを免れたのです。
長柄国分寺に犠牲者がお祀りされていたのですね。
祈りを込めて慰霊の鐘をつきました。

昭和金堂

長柄国分寺 本堂


昭和40年に落慶された昭和金堂のご本尊は日光・月光菩薩を脇侍とした
薬師如来(薬師三尊)で、西国薬師の札所はここということになるのでしょう。
十二神将と四天王もお祀りされているようです。

護摩堂

長柄国分寺 護摩堂


護摩堂の本尊は不動明王なんですが、裏手にイチョウの木が見えていて
なんだか行けるっぽい。

右手の細道を入っていくと・・・

をを・・・こんなところに・・・

長柄国分寺 みのり不動尊1


みのり不動尊というのですね。

長柄国分寺 みのり不動尊2


ちょっとお茶目なかんじの怖くないお不動さまです(*^^*)

現在は真言宗のお寺なので境内には弘法大師像も。

長柄国分寺 弘法大師像


御朱印をいただきました。

長柄国分寺 西国薬師 御朱印


納経所で薬師寺のご本尊の御影を貼った紙面が目に入り・・・

長柄国分寺 薬師寺の薬師如来の御影


バインダー方式の御朱印帳の1ページ目にちょうどいいな、って
こちらもいただきました( *´艸`)

長柄国分寺の前は公園になっていて、こちらには天六ガス爆発事故犠牲者の
慰霊碑がありました。

天六ガス爆発事故犠牲者の慰霊碑


こちらにも祈りを捧げました。
子供の頃から心の中にずっと引っ掛かりを感じるような事故だったので、
思いがけず長柄国分寺において哀悼の気持ちを捧げることができて、
少しつかえが治まるような気持になれました。


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大阪市出身、横浜市在住。しがない主婦が寺社巡礼に目覚める。人生のたそがれを感じる今日この頃、幕末歴女のもぐ娘や鉄分多めのもぐぱぱを道連れに、あの世とこの世の狭間を旅します(笑)。
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