この世に表した極楽世界 西国薬師 第37番 浄瑠璃寺

夏休みで横浜から関西に車で戻ってきました。
最近テレビのお寺番組で「浄瑠璃寺」(じょうるりじ)を何度か見て、
もぐぱぱが、ちょっと行きにくいところだから車で行きたい、とのことで
浄瑠璃寺にやってきました。

浄瑠璃寺1


「えーっと、浄瑠璃寺って、奈良だっけ、京都だっけ?」
「ここは京都になるんだよな。」

そうでした、ここは京都府木津川市加茂町で、京都府南部の南山城(みなみやましろ)、
そして浄瑠璃寺のあるあたりは当尾(とうの)の里と呼ばれています。

しかし、山ひとつ越えると奈良県で、東大寺からも近く、
南都の僧侶は都の喧騒を避けて修行に打ち込むため、この地を訪れたといいます。
ですから当尾は南山城といっても南都の影響を受けた独特の土地なのでしょう。

JR奈良駅、近鉄奈良駅から浄瑠璃寺へ「奈良交通」の急行バスが1日6本出ており、
また浄瑠璃寺から岩船寺(がんせんじ)へも、1時間に1本ある
木津川市コミュニティバスを利用することができます。
木津川市観光ガイド お勧めルート
浄瑠璃寺・岩船寺・石仏めぐりに便利な木津川市コミュニティバス 一日フリー乗車券

まあ、大阪からでも公共交通機関ではちょっと時間はかかるものの、
不便というほどでもなさそうですね(*^_^*)

さて、駐車場に車を止めて、浄瑠璃寺境内へと参ります。

参道

浄瑠璃寺2


参道はハギの道になっていて、ちらほら咲いていました。

浄瑠璃寺3


山門

浄瑠璃寺4


山門を入るとまず鐘楼があります。

浄瑠璃寺 鐘楼


この鐘は撞けません。

三重塔(国宝)

浄瑠璃寺5


三重塔がある方向が東になります。

境内図

浄瑠璃寺 地図


この図では北と南が逆になっているのですが、池を中心に、三重塔のある東が
東方浄土(浄瑠璃浄土)、
西の本堂には九体の阿弥陀仏が祀られる西方浄土(極楽浄土)というふうに、
極楽世界をこの世に表したものとなっています。
北には潅頂堂(かんじょうどう)という、南向きの大日如来を祀るお堂があります。

宝池

浄瑠璃寺6


興福寺の恵信(えしん)という僧侶が掘った湧水の池。
梵字の阿字の形になっています。
本堂前と三重塔の前に2基の石灯籠があります。
南北朝時代の重要文化財で、それぞれ、三重塔に祀られている薬師仏、
本堂の阿弥陀仏のお燈明になっています。

本堂(西方九体阿弥陀堂)(国宝)

浄瑠璃寺 本堂


拝観受付で拝観料を納め、御朱印もお願いしました。

御朱印帳も頒布されていますが、オリジナルではないようです。

浄瑠璃寺 御朱印帳


西国四十九薬師霊場の御朱印をいただきました。

浄瑠璃寺 西国薬師 御朱印


受付の前の寺ねこ三態。(四態?(笑))

浄瑠璃寺 寺ねこ1



浄瑠璃寺 寺ねこ2



浄瑠璃寺 寺ねこ3


西方九体阿弥陀如来像(国宝)

浄瑠璃寺7


本堂内は撮影禁止なので、これは浄瑠璃寺に貼ってあったカレンダーか何かの
写真です(苦笑)。
小田原山浄瑠璃寺は九体寺(くたいじ)とも呼ばれます。
本堂内はあまり広くなく、というのは、柱により、1体の仏様に1間が割り当てられていて、
つまり、お厨子が9つ並んでいるようなイメージなんだそうで、
本来は外からそれぞれのお厨子にいらっしゃる阿弥陀様を拝むように建物が
建てられた、ということのようです。

「九品往生」に基づく9体の九品仏(くほんぶつ)。中尊は大きめになっています。
九品とはランク分けみたいなもので、上品(じょうひん)や下品(げひん)の語源とされ、
上・中・下で、下品下生(げぼんげしょう)から上品上生(じょうぼんじょうしょう)まで、
9つの往生の段階があるということです。

中尊は丈六像で来迎印(下生印)、他は半丈六像で定印(上生印)を結び、
中尊以外はほぼ同じようなお姿ですが、半眼を開いていたり、眼を閉じていたり、
頭の形がちょっと違うような・・・作者も違うのかな、というような印象の
仏様でした。

よほど行いが正しく、信仰の篤い人でないと上品上生にはならないのでしょうけれど、
どんなランクでもそれなりに阿弥陀さまが導いてくださる、と安心して
よいのでしょうか(´~`ヾ)

九体阿弥陀堂のある寺院は平安時代に京都を中心に30以上あったそうですが、
現在はここのみで、また東京都世田谷区にある九品仏・浄真寺には江戸期の
木造仏が残されています。

ところで拝観中、背後からお経みたいなのが聞こえるのです。
わーんわーんわーん、というのか、ぶつぶつぶつ、というのか。
遠くからのような、近いような・・・。
何だろうと振り返ると、お堂の中に大きなスズメバチが入ってきていて、
格子からどうにか出ようと苦闘しているところでした。
わぁ~ヾ(・ω・`;)ノ

それから、みうらじゅんさんが「心の恋人」と言っている、秘仏・吉祥天像は
本来は本堂内のお厨子の中にいらっしゃるのですが、
不動明王三尊像とともに、現在あべのハルカス美術館で行われている
「西大寺展」(HP)に出陳され、まだお戻りになっていない、ということでした。
西大寺展は、もぐままは東京展(ブログ記事)で拝見しました。

本堂を出て、池を巡り、東の三重塔(国宝)に行ってみます。

浄瑠璃寺 三重塔2


平安末期に京都の一条大宮から移築されたものです。
塔内には秘仏の薬師如来が安置されています。
薬師如来は創建当時(1047)のご本尊で、その浄土である浄瑠璃世界が
寺名の由来となっています。
このお薬師さんが西国四十九薬師霊場の第三十七番札所の札所本尊になります。

そして、こちらから本堂を眺めてみます。

浄瑠璃寺8


こちらが此岸(しがん)であちらが彼岸(ひがん)です。
この世からあの世を見ていることになるのでしょうか。
とても穏やかな眺めですよね。

さて、三重塔の薬師如来と本堂の吉祥天、潅頂堂の大日如来はいずれも秘仏ということで、
それぞれに特別のご開扉日が決まっています。

薬師如来:毎月8日、彼岸の中日(1月のみ1、2、3日と8、9、10日)(好天に限る)
吉祥天:1月1日~1月15日、3月21日~5月20日、10月1日~11月30日
大日如来:1月8、9、10日

ということで、3体の秘仏を一度に見られる日は1月8日です。

参道を戻ります。

当尾の無人の百均のお店です(*^_^*)

浄瑠璃寺 参道 無人販売


ところで、今回からカメラが変わりました。
お気に入りだった超コンパクトミラーレス一眼・オリンパスQ10が酷使の末、
いよいよ不具合が出てきてしまいました。
「風景モード」のグリーンの発色が大好きだったのですが。
ただ、レンズの交換が面倒で、ズームレンズでもたいした望遠の効果が得られない、
ピントが合うのが遅く、シャッターチャンスを逃がす、など残念なこともありました。
新しいカメラはカシオのコンデジ、ハイスピードエクシリム、EX-ZR3200です。(HP)
撮影した画像をスマホに送れるので、写真をSNSでシェアするのにとても便利になりました。
今回の写真はたいてい「緑をあざやかに」モードなのですがどうでしょうか。
シャープネス、彩度、コントラストなんかが強めで、くっきりパッキリなかんじですかね。
これから試行錯誤していきたいです。


  


(8月18日参拝)


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「二十五菩薩練供養」西国薬師 第7番 久米寺(2)

5月3日、奈良・久米寺。
午後3時になり『二十五菩薩練供養大会式』が始まりました。
地元では「久米レンゾ」と呼ばれるようです。

久米寺 二十五菩薩練供養1


護国道場から本堂まで100mの「花道」(来迎橋)が造られ、
阿弥陀如来と二十五の菩薩が、臨終に際した往生者を極楽浄土に迎える
「来迎」の様子を表した行列が続きます。

檀信徒、仙人講、詠歌隊、僧侶・・・

久米寺 二十五菩薩練供養2


お稚児さんにご住職・・・

久米寺 二十五菩薩練供養3


行列が一旦止まると、何やらざわざわざわ~っと、お坊様の周囲に人々が集まりました。

読経が始まり・・・

久米寺 二十五菩薩練供養5


時折お坊様の手が出てきて「散華」を撒かれるのです。

久米寺 二十五菩薩練供養4


やっぱりいただきたくなりますよね(*^^*)
それほどたくさんの数ではなく、近くにいるラッキーな方々が
手にされておりました。

そして、菩薩さまがたがやってきました!

久米寺 二十五菩薩練供養6


先頭の観世音菩薩さまの手にあるのは、阿弥陀さまではなく、
聖徳太子の弟・来目皇子(くめのおうじ)が眼病を患った時、ここで薬師如来に
祈ったところ、二十五菩薩と薬師瑠璃光如来が降臨して眼病が平癒したという
お寺の縁起から、久米寺では薬師如来なのかもしれません。

久米寺 二十五菩薩練供養7


観音さまは一歩歩むごとに、仏像を左に、右に、掲げながら前進します。
(よろしければ下に動画を用意しました。)

その後にも、様々の菩薩さまが続きます。

二十五菩薩:観世音・大勢至・薬王・薬上・普賢・法自在王・獅子吼・陀羅尼・
虚空蔵・徳蔵・宝蔵・金光蔵・金剛蔵・光明王・山海慧・華厳王・衆宝王・月光王・
日照王・三昧王・定自在王・大自在王・白象王・大威徳王・無辺身

絢爛たる衣装に、楽器などの持物(じもつ)をお持ちです。

久米寺 二十五菩薩練供養8



久米寺 二十五菩薩練供養9



久米寺 二十五菩薩練供養10



久米寺 二十五菩薩練供養11



久米寺 二十五菩薩練供養12



久米寺 二十五菩薩練供養13



久米寺 二十五菩薩練供養14


本堂は行列の菩薩さまがたで超満員となり法要が営まれます。
そしてまた来迎橋を渡って戻っていかれます。

久米寺 二十五菩薩練供養15



久米寺 二十五菩薩練供養16


練供養は約1時間。しかしそれで終わりではありません。

午後4時から餅まきがあります!

久米寺 二十五菩薩練供養17


その前に一同本堂に向かって全員で般若心経を唱えます。
私も含め、皆さん、心をひとつにしてしっかり唱えられて、
お祭りの高揚感の中、ぴりっと心が引き締まる思いでとてもよかったです。

しかーし、ひとたび餅まきが始まると争奪戦となり(笑)、
頭の上で取るかたあり、拾うかたあり、将棋倒しっぽくなる場面もあって
ちょっと怖かったです^^;

とにかくお餅をばさーっとまとめて撒かれて、もぐまま、こわごわながら
必死で格闘。

久米寺 二十五菩薩練供養 餅撒き


顔面にお餅の一撃を食らうも(´・ω・`#)
幸いひとついただけました^^
餅まきが終わって気が付いたら、頭から服からお餅の打ち粉で真っ白(笑)。
でも、とても楽しいひとときを過ごさせていただけて、ありがたい気持ちでいっぱいでした。

少し動画を撮影してきたのでよろしければご覧ください(^^)




(行事の詳細はかしはら探訪ナビ 久米寺練供養を参照させていただきました。)


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もぐまま

Author:もぐまま
大阪市出身、横浜市在住。しがない主婦が寺社巡礼に目覚める。人生のたそがれを感じる今日この頃、幕末歴女のもぐ娘や鉄分多めのもぐぱぱを道連れに、あの世とこの世の狭間を旅します(笑)。
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