古き良き鎌倉の面影を残す 鎌倉地蔵尊第3番 覚園寺(1)

梅雨入り直前の関東地方、よいお天気だったので
急に思い立って、もぐぱぱと鎌倉二十四地蔵尊第三番札所の
覚園寺(かくおんじ)に行くことにしました。

鎌倉駅前からバスで大塔宮へ。
ウグイスなどの鳥のさえずりを聞きながら、小川沿いの道を歩くこと
約10分。

覚園寺1


覚園寺は建保6年(1218)二代執権北条義時が、戌神将(いぬしんしょう)の
お告げにより建てた大倉薬師堂が前身ということです。

覚園寺では毎正時(日によって変わりますので要確認)本堂薬師堂への
お坊様による拝観ツアー(500円)に参加できます。
拝観時間まで、愛染堂をお参りしたり、自由拝観できる境内で待たせていただきます。
静かな境内ですが、お堂の中に立派な仏像が見える以外、
これといって特徴的な何かはありません。

覚園寺3


愛染堂の前でお坊様からお声が掛かりました。

覚園寺2


ツアー参加者が集まります。
わずかの隙間だけ開けられていた愛染堂の戸を全開してくださいました。
愛染堂には愛染明王坐像(市文)、不動明王坐像(県重文)、
阿閦(あしゅく)如来坐像(県重文)などがお祀りされ、
いずれも鎌倉時代の仏像で、我々が大塔宮から歩いてきた小道の中ほどの
谷戸にあったという大楽寺(だいらくじ)(廃寺)から持ってこられたものだそうです。
不動明王は鉄製で、高温が必要な鉄の加工を試すため、「試みの不動」として
作られました。
阿閦如来とはあまり聞き慣れない名前の仏像ですが、薬壺を持っておられるので
薬師如来と思われていたそうですが、頭部から阿閦如来と書かれたものが出てきたそうで、
それ以来、阿閦如来としてお祀りされています。
阿閦如来は鎌倉十三仏霊場の第十一番札所本尊となっています。

ここまでお話を伺った後、ツアー参加者だけ拝観できる境内のエリア
(覚園寺の境内は国史跡)を案内していただきます。
ここから先は、写真撮影は禁止となります。
ちょっとわくわくしてきます(*^_^*)


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秘密の名刹 鎌倉地蔵尊第3番 覚園寺(2)

鎌倉二十四地蔵尊第三番札所の覚園寺
お坊様の案内で拝観ツアー(500円)に出発です。
拝観受付所から先は一切の写真撮影が禁止となります。

有料エリアのイメージとしては・・・

覚園寺4


こんなかんじ(*^_^*)
(こちらは一般拝観の境内で撮影した写真です。)

こういった風景を念頭に置いて、ここからは音声のみでお伝えします(笑)。

お坊様の先導で、拝観者は10名弱のグループとなりました。
青いモミジの新緑が美しく、木漏れ日がきらきら輝いています。
歩いているところはこちらも青々とした苔がびっしり。
(このような、道じゃないところを歩いていいのかしらん。)
数は多くはありませんが、様々な種類のアジサイも植えられています。
今年は多少花付きがよくないそうですが、開花が始まったばかりで、
これから見頃となるでしょう。

木漏れ日の林を抜けると、立派な茅葺きの本堂、薬師堂がありました。
鎌倉では最大級の茅葺きの屋根だそうです。
薬師堂の左脇には槇(イヌマキ)の大木(天然記念物)が植わっています。
創建当時からのもので、樹齢800年とされ、
古いので大きなウロができてしまっています。

覚園寺はもともと真言・天台・禅・浄土の四宗兼学でしたが、
明治初年に一寺一宗と定められたので
真言宗泉涌寺(せんにゅうじ)派となったようです。
この宗教的背景が浄光明寺とそっくりなんですね。
(浄光明寺はブラタモリで紹介されました。)
そして本堂前にマキの木が植わっているのも同様ですし、
浄光明寺のお坊さまが、「浄光明寺の雰囲気がお好きだったら
覚園寺もいいですよ」とのお話があり、
何かしら、兄弟寺ともいうべき共通点があるような気がします。

さて本堂の薬師堂(県重文)ですが、禅宗様で、入口が三つあり、
火灯窓(花頭窓・かとうまど)は仏教建築でよく見かけますが、
浄光明寺の本堂の窓が火灯窓
この形に枠取りされた引き戸の入口になっています。

中に案内されました。
天井画は雲龍図で、2本の梁(梁牌)があり、
文和3年(1354)に再興されたとの銘文に、「尊氏」とあり
その部分が尊氏の自署であると、お坊様が懐中電灯で指し示してくださいます。

ご本尊は立派な木造薬師如来(国重文)、
両脇侍が日光・月光菩薩(国重文)の薬師三尊坐像です。
お堂の両脇には等身大の木造十二神将像(国重文)が並んでおり、
どの仏像も極めて素晴らしく、しかもそれぞれの玉眼が美しく輝いており、
お堂の中心にいると、すべての目が自分に注がれているような気持ちになります。

お堂の右奥には廃寺となった理智光寺の本尊であった木造阿弥陀如来座像。
胎内仏があったそうで、鞘(さや)阿弥陀と呼ばれ、
川端康成がこの近辺に住んでいた時、この仏様にお参りされていたそうです。
また、鎌倉に7体残っているといわれる、土紋のある仏像の一体であります。
よくはわからなかったのですが、阿弥陀様の胸の衣のあたりが浮彫りのように
見えましたので、あれかなぁ、と。
ぜひみなさまの目で確認してみてくださいませ(*^_^*)

堂内左手には伽藍を護る3体の伽藍神がお祀りされています。
また阿弥陀三尊の左手前には賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)がお祀りされています。
一通りの説明が終わると、御本尊や、十二支が充てられた十二神将、撫で仏のおびんずる様を
お参りするなり、数分の自由時間をくださいます。

しかしなんという素晴らしい仏像ワールド!!
鎌倉屈指の仏像のお寺のようですが、
「え?鎌倉で仏像が見たい?じゃあ覚園寺に行きましょう!」とはならないところが
「秘密の花園」ならぬ「秘密の名刹」として、もぐままが認定したいところです(≧∀≦)♪

次に案内されたのが市内から移築されてきた旧内海家住宅(県重文)。
宝永3年(1706)の建築で、名主をつとめた農家の住宅だそうです。
土間がとても広く、黒光りした床の部屋がいくつもあります。
ちょっと焦げ臭いような匂いがするのですが、茅葺きの屋根に虫がつかないように
燻しをしているそうです。

そして十三仏やぐら。境内には200以上のやぐらが確認されているそうですが、
こちらが一番大きく、まるで洞窟のようです。
かつては修行の場であったのではないか、とのことでした。
最近やぐら内に石ころが2-3落ちていたことがあり、立ち入りは危険との判断で、
現在中には入れなくなっています。
やぐらの中はかなり暗く、外の明るさとの対比で、どうにか仏像が確認できる程度の
状態でした。
やぐらの周りの岩にはイワタバコのお花が咲いていました。

そして、鎌倉二十四地蔵尊第三番の札所本尊「黒地蔵」のお堂です。
総高170.5cmの木造地蔵菩薩立像(国重文)が安置されています。
このお地蔵様は地獄に落ちた人々の苦しみを和らげるため、
火を焚く役目を引き受けていらっしゃるそうで、彩色してもすぐに黒くなってしまうので
黒地蔵と呼ばれるそうです。
ありがたいお地蔵様ですね。
毎年8月10日(9日夜半過ぎから10日正午まで)、黒地蔵縁日に
施餓鬼法要が行われ、鎌倉の人々は深夜歩いてこのお寺に向かい、
長蛇の列を作ってお参りをするそうです。
お堂の中には寄進された小さな地蔵像が千体地蔵としてお祀りされていましたが、
脇に「千体堂」を設けてお祀りしても入りきらず、現在では新しく
「千体地蔵堂」が建立され、小さなお地蔵様の数々が壮観でした。

お坊様にお礼を申し上げて、これで拝観ツアーは終了です。
所要時間は約40分-50分です。
浄光明寺さんでは、「いにしえの鎌倉らしさを残したいので、
あまり観光地化したくないのです」というお話があり、
こちらの覚園寺さんも、拝観料を支払ってツアーに参加する有志を募り、
お寺に関心の深い参拝者を境内に案内することで、お寺の風紀や環境を守って
いらっしゃるように思います。
もぐままは深く同意するところです。

拝観受付所で一部100円のパンフレットをいただきました。

覚園寺5


詳しいお寺のご由緒や写真などは正直あまりないのですが、
パンフレット上部が切り離しできるようになっており、「持ち歩き般若心経」として利用できます。
ナイスアイデア!
もぐまま、まだ般若心経をすべてマスターしていないので、持ち歩き用が欲しいと
思っていたところだったんです。
(経典を電車の中とかで見ていたら、ちょっとアヤシイですもんね(笑)。)

鎌倉地蔵尊の御朱印をいただきました。

覚園寺御朱印


覚園寺さんではオリジナル御朱印帳が販売されています。
シックな布張りですが、表紙を開いたところに、
ご本尊の阿弥陀三尊像の御影と「覚園寺」と入っています。

12月になると、青モミジが紅葉し、とても美しいそうですよ。

<本堂薬師堂の拝観時間>
平日 10時、11時、13時、14時、15時
土・日・祝日 10時、11時、12時、13時、14時、15時
※雨天・荒天日及び8月1日~8月31日、
12月20日~1月7日は拝観休止


(追記)
「新TV見仏記」の予告動画で、覚園寺の十二神将像と
薬師三尊坐像が紹介されています。




「新TV見仏記」が全国放送になりました!

BS12 新TV見仏記


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大阪市出身、横浜市在住。しがない主婦が寺社巡礼に目覚める。人生のたそがれを感じる今日この頃、幕末歴女のもぐ娘や鉄分多めのもぐぱぱを道連れに、あの世とこの世の狭間を旅します(笑)。
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