日野家菩提寺、親鸞誕生の地 西国薬師 第38番 法界寺

萬福寺の京阪黄檗駅から六地蔵駅へ移動。
バスに乗って(宇治・伏見1dayチケット区間外)西国薬師第三十八番札所の
法界寺(ほうかいじ)へ。
最寄りバス停はいくつか利用できます。

山門

法界寺 日野薬師 山門


ひのやくし(日野薬師)と出ていますが、外観からして非常にこぢんまりとした
お寺のようです。

山門をくぐると、左手に阿弥陀堂、右手奥に薬師堂が見えます。

法界寺 日野薬師 阿弥陀堂と薬師堂


山号は東光山、真言宗醍醐寺派のお寺です。
通称は「日野薬師」「乳薬師」。

法界寺 日野薬師 庭園1


冬枯れですが、そこそこの広さのある蓮池です。

法界寺 日野薬師 庭園2


池の脇には弁財天のお社。

法界寺 日野薬師 庭園3


境内を拝観させていただくには拝観料が必要とのことで、寺務所に行ってみます。
いただける御朱印の一覧が掲示されていました。

法界寺 日野薬師 御朱印一覧


ご本尊の薬師如来、御詠歌、阿弥陀如来があるようです。

チャイムを鳴らすとご住職(おそらく)がお出ましになり、また、
書き手のかたが西国薬師の御朱印に日付を入れてくださり、いただきました。

法界寺 日野薬師 西国薬師御朱印


阿弥陀堂(国宝)

法界寺 日野薬師 阿弥陀堂


ご住職が阿弥陀堂を案内してくださいました。
お堂正面左脇から入らせていただきます。
もぐまま、境内が小さそうだからとちょっと油断してました(;・∀・)
建物は鎌倉時代初期の国宝です。

法界寺は藤原氏の一族である日野氏の菩提寺で、弘仁13年(822)藤原家宗が
慈覚大師円仁から贈られた伝教大師最澄自作の薬師如来の小像をお祀りしたのが
始まりとされています。

平安時代後期の永承6年(1051)日野資業(すけなり)が薬師堂を建立、薬師如来を作って、
その胎内仏として最澄の薬師如来の小像を納め、寺としました。
当時は少なくとも5体の丈六の阿弥陀如来像が存在し、多くの堂塔が並ぶ
大寺だったようですが、現在は本堂の薬師堂と阿弥陀堂を残すのみです。

阿弥陀如来(国宝)

法界寺 阿弥陀如来

(画像はパンフレットより拝借しました)

阿弥陀堂の本尊、藤原時代の阿弥陀如来坐像は国宝です。
薄暗い正方形の堂内の中で光を放つような神々しさ。
思わず、ほー、と声が出てしまうほどでした。
体格の良い堂々たる丈六仏で、上品上生印(弥陀定印)を結んでおられます。
平等院鳳凰堂の本尊に最も近い、典型的な定朝様式です。
天蓋もきれいに残っており、また、阿弥陀如来を取り囲むように、
飛天が描かれています。
4本の支柱にも金剛界曼荼羅の諸仏などが描かれ、突然に
小宇宙に飛び込んだ如くの気分になりました。

法界寺の本堂の薬師堂には自由に参ってくださいとのことでしたので、
そちらに参ります。

薬師堂(重文)

法界寺 日野薬師 薬師堂


堂内は撮影禁止で、重文で秘仏の薬師如来の写真が掲げてありました。
伝教大師作と伝わる胎内仏が納められた薬師如来は、西国薬師霊場第三十八番の
札所本尊でもあります。
高さ88センチ、衣文に素晴らしい切金模様が施されているということです。
驚くべきことに、お堂の壁面は赤ちゃんのよだれかけで埋もれています。
胎児を宿す妊婦の姿と重なるお薬師さまは、安産、授乳、子育てのご利益があるとされ、
若い女性の信仰を集めています。
そのため、日野薬師は乳薬師とも呼ばれます。
1月14日の日野の裸踊りでは、阿弥陀堂広縁で少年と青壮年の2組が、
裸で両手を合わせて「頂礼(ちょうらい)、頂礼」ともみ合いながら祈願をするそうで、
その踊りに用いられた下帯を妊婦さんの腹帯にする信仰もあるそうです(*^^*)

さてこの法界寺を建立した日野資業の子孫である日野有範(ありのり)の長男として、
承安3年(1173)浄土真宗の開祖・親鸞が法界寺で誕生しています。

昭和6年(1931)に親鸞誕生の地を記念して、近くに、本願寺の飛地境内地として
日野誕生院(ひのたんじょういん)が建立されたとのことですので、
せっかくですから行ってみます。

日野誕生院

日野誕生院1


法界寺から歩いてほんの数分のところにありました。

日野誕生院2


石段を上がっていくと本堂がありました。

日野誕生院3


平安時代初期の建築様式の回廊式の本堂になっています。

日野誕生院5


眺めの良い高台で、鐘楼がありました。

日野誕生院4


親鸞童形像

日野誕生院6


6歳の姿を写した銅像です。

親鸞聖人歌碑

日野誕生院7


『明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは』
得度式に詠んだ和歌だそうです。

寺務所的な建物はありましたが無人のようで、いずれにせよ、浄土真宗の寺院ですので
御朱印はいただけないと思います。

境内地西側に「産湯の井戸」と、聖人のへその緒を納めた「胞衣塚(えなづか)」が
あると案内板にはあるのですが、さて、周囲を見て回っても見当たらず・・・。

「日野誕生院」のバス停からのバス待ちの時間があったので、
ちょっと法界寺の方向へ戻ってみようかな、と。
すると・・・

日野誕生院 法界寺 親鸞えなづか


ああ、こんなところに。
法界寺の駐車場の裏で、保育園の敷地に接したところに、うぶ湯の井戸とゑな塚は
ありました。
中には入れないのですが、見つかって嬉しかったです(*^^*)

ここは京都市伏見区になりますが、住宅地にある何気ないお寺に見えるのに、
とんでもなく深いご由緒があるというのが、京都の恐ろしいところでありますね(゚д゚)
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