「興福寺仏頭展」 トークショー

2013年9月3日(火)から11月24日(日)まで
東京藝術大学大学美術館で「国宝 興福寺仏頭展」が
行われています。

その記念イベントとして、トークショーが行われたので
最近なかなかつかまらない娘と、どうにか都合をつけて行ってきました。

トークショー

10月3日(木)午後7時30分〜午後9時
日経ホール(東京都千代田区大手町1-3-7)

第1部 対談「興福寺ってどんな寺院なの?」
講師:籔内佐斗司(彫刻家、東京藝術大学大学院 教授)、
辻明俊(興福寺 録事)
「せんとくん」(平城遷都1300年記念マスコットキャラクター)の生みの親でもある籔内佐斗司教授と、興福寺で広報・企画事業を担当されている辻明俊録事が、1300年に渡る興福寺の歴史や法相宗についてわかりやすく紹介します。

第2部 「仏像装束ショー&仏像鑑賞基礎講座」
講師:中村志野(東京藝術大学大学院 保存修復彫刻研究室 教育研究助手 博士(文化財))
仏の世界観や仏像の種類・技法など、展覧会をより楽しむための知識を概説します。また、会場からモデルを募って、「如来、菩薩、明王、神将」の装束を体験するショーも実施します。同研究室の小沼祥子さんが制作した模刻「興福寺蔵 八部衆のうち乾闥婆立像」もステージに展示します。


本展のほうにはまだ行けていないのですが
予習のためにはとてもよい勉強になりました。

内容はご覧の通りなんですが、前半の東京芸大大学院レベル(?)(笑)の
講義はとても楽しいものでした。
籔内佐斗司先生って、あの、最初人々がどん引きしてあまり評判が芳しくなく、しかし今では
超人気者となったせんとくんの産みの親の偉~い彫刻家の先生であります。

せんとくん

(2012年9月、東京日本橋「奈良まほろば館」にて撮影)

籔内先生、せんとくんと同じ顔でよく似ていらっしゃり、大阪弁で
飄々とお話され、また興福寺の録事でいらっしゃる
(8人のお坊様の中で上に3人いらっしゃるお立場で
虎視眈眈と頂点を狙っていらっしゃるという(笑))こちらも偉~いお坊様。
おふたりの、知識に裏打ちされた軽妙な掛け合いやりとりがとてもおもしろく
ややもすれば退屈で、重くなりがちな仏教のお話も、時々笑い声も聞かれるような
とても興味深いトークショーとなりました。

難しいことは私もよくわからないのですが、メモしてきたことをかいつまんでみます。

興福寺は法相宗(ほっそうしゅう)の大本山で、法相宗は南都六宗のひとつであり
中国起源(唐の時代)の仏教の学問でありながら、今では奈良にしか残っていないそうです。
「法」と「相」、「唯識(ゆいしき)」などというこの学問のコアの部分の簡単な説明もあったのですが
こういうのがありました。
「手を打てば はいと答える 鳥逃げる 鯉は集まる 猿沢の池」という歌があり
(関西風味のウィットのある歌ですね(笑))
はいと答えるのは猿沢の池の旅館の従業員のことだそうで
ひとつの事柄でも、三者三様の受け止め方がある、ということでした。
なるほど、このことがわかっただけでも、トークショーに参加した意義がありました(*^_^*)

そして、「白鳳の貴公子」と呼ばれる「銅造仏頭」です。
興福寺は焼け慣れした火災の多いお寺らしく
すでに100回以上の火災を経験しているそうです。

興福寺東金堂に安置された「銅造仏頭」に応永18年(1411)12月、またもや転機が訪れます。火災のために東金堂が焼け、「仏頭」は運び出すことができないまま破損してしまいました。その後の所在についての記述は途絶え、所在不明となっていましたが、昭和12年(1937)10月、東金堂の解体修理中に現本尊台座内にあるのが偶然発見されました。「仏頭」は台座の中で木箱の上に乗せられ、本尊と同じ西向きに置かれていたのです。誰がどのような思いで「仏頭」をここに収めたのか、それがどうして伝えられずに来たのか。謎は深まるばかりです。


「国宝 興福寺仏頭展」ホームページより

頭部だけで1メートル近くあり、中は空洞なんだそうですが
重さが562㎏あり、そもそもそんな巨大な仏像(8000㎏の重さと推定される)が
飛鳥の山田寺から興福寺東金堂にどうやって運ばれたのかも謎で
金メッキされた仏像であっただろうとは言われれいますが
残った頭部に螺髪(らほつ・丸まった髪)があったのかどうか
立像だったのか坐像だったのか
如来だったのか菩薩だったのか
すべてが謎に包まれており、想像するしかありません。
また、526年の時を経て発見されたというのも驚きです。

実物の白鳳の貴公子を見られることに
ワクワク感が搔き立てられます!

さて、一転して、第二部は仏像ファッションショー♪
会場から仏像モデルを挙手にて募集。
勇敢な仏像コスプレ志望のかた多し!(笑)
東京芸大の籔内先生の学生さんたちが着付けをして
ステージで実演。

仏像とか仏画とか、衣装は適当に空想で創られたものかと思っていたら
ちゃんと着方があり、再現もできるのですね。
目の前で見て、驚きでした。
一枚の布を体に巻き、体の前でひだを作り、腰ひもで縛って
ひだを出すときれいなひらひらができます。
右肩を出して、布を斜めがけ、
寒い時には腰布を巻いたり、肩から布をまとったり。
菩薩さまは王族ですから、煌びやかな首飾りや腕輪を
身に付けたりもします。

勇敢なコスプレーヤーの皆さまに拍手を!

仏像コスプレ

左にいらっしゃるのがせんとくん籔内先生です(*^_^*)


興福寺蔵 八部衆のうち乾闥婆立像模刻


(興福寺蔵 八部衆のうち乾闥婆立像模刻)


いや~、ものすごく興味を掻き立てられるトークショーとなりました。
仏像ファンになってしまうかも、です( ̄ー ̄)

おみやげに興福寺より「南円堂創建1200年記念」の
「にほひ袋」をいただきました。
中金堂の余材を刻んで白檀などの天然香料を配合してあるそうです。
只今パソコンの周辺に強烈なお寺の香りが漂っております(*^_^*)
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こんばんは。中々趣のあるイベント、詳細をお聞きして(所々の伏せ字に笑いを誘われましたがv-398)僕も少なくない興味を抱きました。せんとくん、本当に色んな意味で話題を振りまきましたよね(苦笑)。今風の“ゆるキャラ”とはちょっと方向性の違う表現が物議を醸しだしたそもそもの原因と思われますが・・・。今改めて拝見するとこれはこれで味わい深いですね。いわゆる“KAWAII”の定義って曖昧な一面を含むゆえに難しいものもあるようで?

色とりどりのコスプレ衣装も観ていてユーモラスな華やかさに彩られていかにも楽しげ、ですね。東京芸大、と聞くとどうしても堅苦しい学術的で硬質なイメージに囚われてしまいますけど、良い意味で払拭されました^^

八部衆、と言うと殊に阿修羅が象徴的な存在ですが、乾闥婆とは中々に渋いですねえ・・・。

ROWさん、こんばんは。
このトークショーは、そこはかとなくおかしみのある楽しいものでした。
今回の展覧会では、二組の十二神将を展示、というのも売りのようなんですが
なんともこの神の類は、お顔の表情も、ポーズもお名前も、どれをとっても厳めしいですね。
人間の考えうる最高に恐ろしくも美しい究極の姿なんだろうと思います。
実物が楽しみです!
「慣れ」というのは恐ろしいもので、せんとくん、みんな慣れると
「なんだ、そこそこかわいいじゃん」的な印象に変わりましたよね。
いつの間にか鹿の角も許されたようで・・・(*'-^)
芸術というのは、そういうタブーをちょっと超えたところに新しい発見が
あるのだろうな、と思いますね。
浮世絵、歌舞伎、オペラ・・・どれも行き過ぎ感があるものですが
慣れると病みつきみたいになりますし(笑)。
仏像の表情も、着ている装束も、行き過ぎのとっつきにくさがありましたが
慣れてくると、愛おしさすら感じてきます(笑)。
お寺も神社もそうでした。最初は、近づき難い場所でしたが
行き慣れてくると、なんとも清々しく心地よい。
芸術と宗教と民俗学の混じり合ったとこらへんを学ぶのが
今一番おもしろいと感じるマイブームです(*^_^*)
プロフィール

もぐまま

Author:もぐまま
大阪市出身、横浜市在住。しがない主婦が寺社巡礼に目覚める。人生のたそがれを感じる今日この頃、幕末歴女のもぐ娘や鉄分多めのもぐぱぱを道連れに、あの世とこの世の狭間を旅します(笑)。
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