癒しの釈迦涅槃像 西国三十三所 第21番 穴太寺

大阪からもぐぱぱ運転の車で、丹波国(京都府亀岡市)穴太にある
西国三十三所霊場第二十一番札所穴太寺(あなおじ、あなおうじ、あのうじ)に
向かいました。

低い山々に囲まれた田園地帯を走る道路の突き当たりに穴太寺はありました。
穴太の里は江戸中期の画家、丸山応挙の生まれ故郷だそうです。
穴太寺門前にある駐車場に車を止めました。

仁王門(江戸時代)

穴太寺 仁王門1


金剛力士像

穴太寺 仁王門2 穴太寺 仁王門4 穴太寺 仁王門3


仁王門に梅の紋があるのですが、はて・・・?

穴太寺 本堂(観音堂)(京都府指定文化財・江戸時代)

穴太寺 本堂


まだまだ眩しい夏空が広がります。

鐘楼では鐘がつけたので鐘を突き、本堂にお参りです。

穴太寺 本堂


あら、ここにも梅の紋が。

穴太寺 本堂3


本堂外陣には懸仏

穴太寺 本堂4


本堂脇のおびんずる様

穴太寺 おびんずる様


涼しげなリーフや花で彩られたハンギングバスケットが、こちらや
納経所に飾られていました。

寺伝によると、慶雲2年(705)、文武天皇の勅願により
大伴古麿が創建、薬師如来がご本尊でした。
その250年後、聖観世音菩薩(身代わり観音)がご本尊になった由来が
今昔物語などに記されているそうです。

『穴太寺観音縁起』
平安時代、当地の郡司で、貪欲だった宇治宮成は、
信心深い妻の勧めで京より仏師(感世・かんぜ)を招き、観音像を刻ませました。
そのお礼に宮成は馬を与えるも惜しくなり、都へ帰る仏師を射殺し
馬を取り返します。
しかし馬小屋には馬はおらず、自分の放った矢が刺さり、赤い涙を落とし、
胸から血を流した観音像がいらしたのでした。
仏師の身代わりとなり、宮成が罪人となることをも防いだという、
すべての苦しみを受け、大慈大悲の御心を説いた観音さまの縁起と
いうことです。
その後、観音菩薩は宮成の夢枕に立ち、傷が痛むので
穴太寺の薬師如来に癒してもらいたいと願ったので、
宮成は当寺にお堂を建て、穴太観音として奉安したと伝わります。
(穴太寺パンフレットよりもぐままが要約)

観音様の慈愛とはいかなるものか、よく伝わるよいお話ですね(*^_^*)

宇治宮成の墓

穴太寺 宇治宮成の墓


お寺の片隅に、ひっそりと宇治宮成の墓所がありました。

多宝塔(京都府指定文化財・江戸時代)

穴太寺 多宝塔


濃ピンクの百日紅(サルスベリ)が夏らしく、美しいですね。

鎮守堂

穴太寺 鎮守堂


こちらは、仁王門を入ってすぐ左手のところ、
鳥居とお社があると思ったら、菅原道真をお祀りする天満宮だそうです。
道真公にちなみ、寺紋が梅鉢紋になっているとのこと。
なるほど納得、です。

拝観料を支払えば、本堂内部や庭園を拝観することができます。

円応院

穴太寺 円応院


本堂左手にある円応院が拝観受付になっています。
円応院と本堂は渡り廊下で繋がっています。
本堂内陣をお参りさせていただけるのはとてもありがたいですね。

本堂内部の格天井は狩野派による花鳥図になっています。
「さるかに合戦」の昔話などもモチーフになっているそうですよ。

受付で簡単な説明がありましたが、須弥壇には三つの御厨子があり、
真ん中が御本尊の薬師如来、左側が札所御本尊の聖観世音菩薩立像、
右側が御前立札所本尊聖観世音菩薩立像です。

御本尊、札所本尊の御厨子の扉は閉まっており、
薬師如来は完全秘仏、観音さまは33年毎のご開帳だそうです。
右手の御前立ちの聖観音菩薩さまは拝むことができます。
札所本尊の感世作の聖観音像ですが、
ガイドブックによると、昭和43年に盗難に遭い
(なんと罰当たりなことを・・・!!)
現在の観音像はその後に造立されたもので
胸の傷とともに同じお姿に模刻されているそうです。

そして須弥壇右手には穴太寺のメインイベント(?)
釈迦如来大涅槃像が!

鎌倉時代制作の、像長116cmの木造のお釈迦さまがお布団を着て
横になっておられるのです。
見た瞬間どきっとするほど、人ひとりが横になって
蓮華座を枕に安らかにお休みになっている、
そんなリアリティに満ちているのです。

「お布団をめくって、自分の体のお悪い部分と
同じところをさすってくださいね」と受付でお話がありました。

(えーっ、こんなに神々しいお姿のお釈迦様のお布団をめくって
お体に触れるなんて、軽々しくやってもいいものかしら。)

とまどいながらも、自分の、そして家族の体のことを思いつつ、
掛け布団を半分に折り、撫でさせていただきました。
この「なで仏」の涅槃像は明治29年(1896)に本堂の屋根裏で
当時のご住職が発見されたそうです。
どっしりとされているように見えて、意外にも軽く乾いた木の手触りで、
たくさんの人々の体の痛み、苦しみを受け止めてこられたのでしょう。
非常にありがたい経験となりました。

その後、円応院の書院へ。
日光の輪王寺から移築されたということで、
欄間彫刻などが素晴らしいです。
その書院からは小さいながらも美しい庭園が見られます。

穴太寺庭園(府指定名勝)

穴太寺庭園


まばゆい太陽の光が水面に映り、それが軒の天井に反射して
ゆらめいていました。
多宝塔を借景にした池泉築山式庭園です。
身代わり観音とお釈迦様の涅槃像、
京都の熟練庭師が作庭したであろう美しい庭園・・・
穴太寺は、のどかな田園地帯の丹波の里の
小さな極楽浄土です。

御朱印をいただきました。

穴太寺 御朱印
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穴太寺

こんにちは^ ^

このお寺さん、お庭が素敵ですね(*^_^*)

この書院から眺めていると、時があっという間に過ぎ去って行く様な気がします。お抹茶を頂けたら至福の時になるんだろうなぁ〜って思います。

今年は行けないと思いますが、来年は是非とも参拝したいと思っています(^ ^)

交通機関が

よくろべさん、こんにちは。

関西にいると、穴太寺は名前はよく聞いていて、有名だと思うのですが
意外と全体的にこぢんまりとしたお寺で、
でも落ち着きのあるよいお寺で、お寺のかたもご親切でした。
大阪で車のある時は、公共交通機関で行きにくいところを
攻めているのですが、
ここも車でないと行きにくそうなところです。
しかし、もぐぱぱの母上は、公共交通機関を利用し、
歩かなければならないところはすべて歩き(登山し(笑))、
西国を4周されております。
関東からだと大変ですが、健闘をお祈りしております(*^_^*)

こんばんは。

あなおじ、あなおうじ、あのうじ、と一つの字に三つの呼び名があるんですね。中々面白いです。ご本尊の観音様の慈悲深さ、分かりやすく要約された逸話を拝読してとても身に沁み入りました。

お釈迦様の像に触れるという珍しい経験を介して、ご家族への思いを込めたお願いが叶うと良いですね。夏の京都の歴史ある情緒、こちらも堪能させて頂きました^^

それにしても良い天気ですね。今度ドライブする時はこのような晴天になってもらいたいものです(´ω`)ノ

お寺の名前

ROWさん、こんにちは。

お寺の名前の正式な読み方を調べていたら、いろいろあるようで^^;
関西弁は、そもそも発音に幅があるのじゃないかなぁ、と思います。
私も「あなおじ」と言ったり「あのおじ」と言ったり、微妙です(笑)。
(ちなみに入力の変換では「あのお」のみ漢字に変換できています。)

お寺の「縁起」なんていうと面倒くさそうなんですが、
そういったものにも興味を持って読むと、
まあかなりの部分が創作ではあるのでしょうが、その中に、
仏の教えとはまた別に、「日本人の心のありよう」みたいなものが読み取れて、
この穴太寺の観音縁起は「日本昔話」のようで興味深いですね。

多くのお寺には「おびんずる様」という撫で仏さまはいらっしゃるのですが、
本堂の中にお祀りしてある立派な涅槃の仏様のお布団をはがして(笑)
触ってもよい、となると、逆にちょっと躊躇しますね(笑)。

この日は関西にしては比較的「からっと」晴れた一日で、
暑いながらもよいドライブ日和だったと思います。
プロフィール

もぐまま

Author:もぐまま
大阪市出身、横浜市在住。しがない主婦が寺社巡礼に目覚める。人生のたそがれを感じる今日この頃、幕末歴女のもぐ娘や鉄分多めのもぐぱぱを道連れに、あの世とこの世の狭間を旅します(笑)。
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